フィラリアのお薬をお渡しする際、『いつからお薬を飲ませればよいですか?』と聞かれることがあります。
一般的には
★蚊が出始めて1ヵ月後がスタート日(感染開始後1ヵ月から)
★蚊が見られなくなってから1ヵ月後が終了日(感染終了後1ヵ月後まで)
となっています。
しかし、表現が曖昧ですし、実際に人が刺されてから蚊に気付くということも多く
予防が遅れてしまいがちです。
そこで近年ではHDUに基づいて蚊の感染可能期間を算出する方法が利用されつつあります。
HDUとはHeartworm Development heat Unitの略で、犬フィラリア症を媒介する蚊の体内で
フィラリア幼虫(ミクロフィラリア)が発育するために必要な積算温度の単位です。
HDUを計算すると、犬フィラリア症予防の開始時期と終了時期を予測することができます。
計算法は省略しますが、この計算によると愛知県における過去15年間で
★一番早い推定感染開始日は4月30日
★一番遅い推定感染終了日は11月11日
そこから考慮すると愛知県の推奨されるフィラリア症の予防期間は5月下旬~12月中旬ということになります。
これはあくまでも目安となりますので、川の近くにお住まいの方やご自宅に木が多いなど蚊が多く発生する
環境の方は予防期間を延ばして開始日・終了日ともに余裕をもたせて設定することが安心につながりますので、
わんちゃんの生活環境に合わせて予防をしましょう!
また、11月になると寒くなり「蚊」への意識がうすれがちですが上記のように12月の投薬を
しっかり終わらせることが大切です。最後まで忘れずに投薬しましょう!
ゴールデンウィークが近づいてきましたね。当院の診療はカレンダー通りとなります。
また近々ご案内させていただきます。
(ゴールデンウィーク付近の土曜は混雑が予想されます。平日の来院がおススメです。)