
梅雨明け前とはいえ、夏のような日差しが降り注いでいます。
みなさま、いかがお過ごしですか?
愛知県豊田市は6月25日、SFTS=「重症熱性血小板減少症候群」に感染した2人が死亡したと発表しました。 また、愛知県内のノラ猫で5月にSFTS発症報告も出ています。さらに、6月13日には三重県でSFTSに感染した猫を治療していた獣医師がSFTSに感染し死亡したという事例も発生しています。
この出来事は、私たちすべての動物医療従事者、飼い主様、ペットを飼っていない皆様にとっても他人事ではない話です。
当院では、SFTSに関する注意喚起とお願いをさせていただきます。
~・SFTSはどんな病気?・~
マダニが媒介するウイルス性感染症。
感染すると高熱・嘔吐・下痢・出血・意識障害などの重篤な症状を引き起こします 。
有効な治療法が確立されておらず致死率は20%以上 つまり、かかってしまえば命の保障はない感染症です。
さらに怖いのは、SFTSに感染した猫からは、直接人に感染する可能性があることが明らかになっている点です。
※感染動物から以外にも、マダニを介して人が感染するケースも多いです。
~・飼い主様への3つのお願い・~
◆猫を外に出さないでください。(感染のリスクが一気に高まります)
◆マダニ予防薬を毎月使用 。(散歩に出るわんちゃんは要注意)
※ 市販の予防薬やノミ取り首輪は、 効果が不十分な場合があります。
◆外飼い、茂みにいる動物、マダニがついている動物で体調が悪い場合は、連れてくる前にお電話で相談ください。
ねこちゃん、わんちゃんと安全に暮らすために。そして、人と動物が安心して共に暮らせる社会のために。
「うちは大丈夫」と思わず予防を始めましょう!
また、SFTSの問題は動物病院の努力だけでは安全な診察が難しい感染症です。
皆様一人一人のご理解と安全な診察へのご協力・ご配慮があってこそ、安心して通っていただける動物病院となります。 ご理解とご協力をお願いいたします。