梅雨明けが待ち遠しい今日この頃、むしむしとした日が続きますね。

さて、先日マダニについてのニュースが報道されました。

厚生労働省は、去年夏頃に心筋炎で死亡した女性が「オズウイルスによる感染症」と診断されたと、23日に発表しました「オズウイルス」は、マダニが媒介すると考えられています。
このウイルスは2018年に国内のマダニから検出され、これまでの調査から国内の広い地域に分布している可能性が指摘されていました。しかし、このウイルスが人に感染して発症したり死亡したりしたケースが確認されたのは国内では初めて、世界でも例がないということです。ウイルスの特徴や症状などについて引き続き調査や研究がすすんでいくことでしょう。

国立感染症研究所では、国内でおよそ50種のマダニが確認されています。
そして、マダニによって媒介される感染症もあり、このうちSFTS=重症熱性血小板減少症候群は、2022年の1年間で116人の感染が報告され、12人が死亡しています。また動物では猫: 370例、犬19例の感染例が確認されています(2021年6月末)。そして残念ながら、現状治療薬はありません。SFTSウイルスのほかにもマダニが媒介する感染症は国内でも多くあり、十分注意が必要です。

マダニは草むらや山、森の中など、動物がいるところに多く生息しています。大切なわんちゃん・ねこちゃんの病害を引き起こすだけでなく、人の健康にも悪影響を及ぼします。私たちはそうした場所で作業するときは長靴や長袖、長ズボンを使い、なるべく肌の露出を避けて身を守る必要があります。
そして、散歩するわんちゃん、外に出るねこちゃんをもマダニは草むらから狙っています。
定期的にマダニ駆除薬を投与し、怖いウイルスから守ってあげましょう。